医療系 第11回 「ME1種の話」
第1種ME技術実力検定試験は、
「病院などの施設で医療機器、介護・福祉機器およびそれらのシステム(以下、ME機器)の使用や保守・安全管理など、機器関係の総合管理をされている方、会社等でME機器の研究・開発、生産、販売、保守などを担当されている方などを対象としてその技術力や指導力を学会が検定するものです。」
参考:第1種ME技術実力検定試験(講習会)のご案内|第1種ME技術実力検定試験|公益社団法人日本生体医工学会 ME技術教育委員会 (megijutu.jp)
ME機器≒医療機器です。
それぞれのME機器は日々、複雑化してきており、管理も一筋縄ではいきません。
臨床工学技士をはじめ、医療職はME機器のスペシャリストではないため、
ME機器の管理が臨床では必要になります。
ME1種検定試験に合格すると、実務経験2年を経過して、ME1種技術者として名乗ることができます。
さらに、臨床働いている臨床工学技士に対して
「臨床ME専門士」
として従事することができます。
臨床ME専門士は医療機器安全管理者に必要とされる資格だとされており、今後増えていくと考えています。
臨床ME専門士は管理、教育を専門的に行うことを求めています。
・合格率
20~30%
で年により変化します。
詳しい選考方法は示されておりませんが、
得点率は53~55%以上で合格圏内だと思っています。
日本臨床工学技士会の専門士に次ぐ難関試験であり、ME2種とはレベルは段違いに高いです。
・科目
ME基礎論とME機器論に分かれます。
ME基礎論
①物理、化学
②医用機械工学
③医用電気電子工学
④医用情報通信工学
⑤信頼性・安全性工学
⑥生体物性
⑦医用材料
ME機器論
①機器運用・関連法規
②病院設備
③共通問題
④選択問題
ME基礎論は臨床ではなく、知識や計算などを問う問題のため、難問が多いです。
220点満点中、平均得点率は40~45%なので、半分得点できれば御の字です。
信頼性・安全性工学、医用材料は暗記で点数が採れるので、頑張りたいところです。
ME機器論は主に臨床に関係する内容が多いです。
280点満点中、平均得点率は45~48%前後になります。55%は目指したいところ。
共通、選択問題は透析、呼吸器、人工心肺に関する問題数も多く、得点数を稼ぎました。
ME基礎論 93点
ME機器論 178点
500点満点中、271点(得点率54.2%)
上記で総合合格をもらえました。
惜しくも得点率が足りなかった場合、科目合格という制度があります。
次回の試験で午前か午後のどちらかのみ得点率が合格圏内なら科目合格です。
私なら、もう一度両科目受験して、総合合格を目指しますが、
科目合格も良い方法です。